■ お肌のバリア機能
肌の持つ重要な役割として、体を外界の異物から守り、体の水分を守ることが挙げられます。
これらお肌の持つバリア機能は、外界との最前線である、角質層がその多くを担っています。
*角質層拡大図
角質層は、死んだ表皮細胞が何層(15-20位)にも重なってできています。
角質をレンガとして、脂質(セラミド等)がセメントのようにがっちり間を埋めています。
異物が侵入しようとも、がっちりスクラムを組んだ角質層は通してくれません。
ウイルスはもちろん、例えばコラーゲンは分子が大きすぎて真皮まで辿り着けません。
また、セラミドは水をサンドイッチのようにして挟み込む性質を持ち(ラメラ構造)、
レンガ(角質)の間をセメント(セラミド)と共に水分がガードしているので、
体内の水分を一定に保つことができます。
角質層の上には、皮脂と汗が交じり合った天然のクリームである皮脂膜があり、
さらに角質層のバリア機能を助けています。
角質自体もNMF(天然保湿因子:アミノ酸,尿素,PCA)を持ち、柔軟性があります。
NMFも吸湿性があり、外側では皮脂膜がガードしており、
セラミド等の脂質と共に、角質層は水分がしっかり保たれ、体をガードしています。
このバリア機能を保つために必要なのが、ターンオーバー。
角質層が日々更新される過程で、角質がバリア機能を備えていくプロセスです。