角質培養の4つのアプローチは、お肌の仕組で学んだ「角質層」の「バリア機能」を、
「ターンオーバー」によって高め、強く美しい肌に育ってもらうための仕組です。
角質を守る!
1.刺激を減らす。
2.刺激から守る。
→基礎知識2~4を読むと納得できるはず。
2.3層 -表皮・真皮・皮下組織-
3.角質層のバリア機能
4.角質層のターンオーバー
角質を育てる!
3.栄養を与える。
4.新陳代謝を上げる。
→基礎知識1から導かれます。
1.お肌は身体の一部です
まずは「角質を守る!」の具体例と、角質層にどのような影響を与えるのかをまとめました。
1.刺激を減らす。
1-1.化学的刺激を減らす。
皆さまご存知、合成界面活性剤(呼び方すら疑問ですが)は実際バリア機能を低下させますし、
防腐剤などの刺激は、炎症を起こして角質が美しく育つことを阻害します。
それらの成分を避けることはとても大切だと思います。
しかし、角質培養を始めると、まずは刺激を減らすために成分良好な化粧品にしようと、
いきなり全部オーガニックモノに替える人がいます。(はい、昔の櫻田です。)
オーガニック、無添加だから肌に優しいという考えは明らかに間違っています。
オーガニック製品の「天然成分」は純度が低く肌に刺激を与えたり、
人気の石鹸は、アルカリ成分が弱った肌に刺激となる場合があり、
「無添加、天然成分、オーガニック、パラベン不使用。」だから肌に優しい、とは限りません。
また、一気に全部替えると、合わなかった時、原因特定ができなくなりますので、注意です。
判断は冷静に、一品ずつ、少しずつ変えましょう。
また、メイク製品には特に沢山の刺激成分が入っています。
だからと言って、角質培養中だからメイクはしない、では気分も見た目も大幅ダウンです。
ファンデならリキッドの方が乳化剤や防腐剤が多く入っているから、パウダーの方が良い。
こんな知識でできるだけ刺激のないものを選ぶようにすればよいのです。
そんな判断のヒントもご提供できればと思います。
1-2.物理的刺激を減らす。
皆様、刺激を減らすというと、化粧品総取っ替えを想像されるかとおもいますが、
(はい、櫻田は総取っ替えをしました。。)
化学的な刺激よりも、圧倒的に物理的刺激の方が角質培養の敵だと感じています。
気を付けているようでも、日頃のあらゆるシーンで肌を傷つけています。
そして、これは、気を付ければ「タダ」で「すぐ」減らすことができます。
肌にセロテープを当ててひっぱがすと、白いモノが付いてきます。これが角質です。
折角育てても、ひとこすり、ひとはがしで、すぐに剥がれてしまいます。
何はともあれ、クレンジング!あなた、絶対肌をこすってますよ。
絶対こすらない!と思っていても、洗顔中(意外とすすぎ中)もこすってますよ。
タオルオフ時、これも意外とこすってます。ほんとーーーっに押さえるだけにしましょう。
肌が痒くても、なるべく爪を立てず、押さえるように叩くようにしてみましょう。
熱いお湯はセラミド等の脂質を溶かして角質をはがします。ぬる~いお湯で。
また、物理的刺激にひとくくりしますが、各種ピーリング類はすべてNGです。
毛穴すっきりパック、スクラブ、ゴマージュ、酵素、フェイスブラシ、
まゆ玉、ピーリングタオル、フルーツ酸 etc….
角質層を嵐のように剥がし、一瞬若い角質層が現れてキレイに見えますが、
角質一族は大慌てで角質を増産、ろくでもない角質層が。。。という悪の循環が始まります。
でも、たまのリセットをしながら、「ゆる培養」を続けている方もいらっしゃいますよ。
角質培養で気分が落ち込んで、ホルモンバランスが崩れたり暴飲暴食に走ったりすれば、
逆に肌を汚くしますので、あまり根つめないようにされてくださいね。
2.刺激から守る。
2-1.乾燥から肌を守る。
肌が乾燥すると、バリア機能が低下する。
バリア機能が低下すると、肌が乾燥する。
ほとんどイコールですね。
バリア機能は、角質層が持つ機能で、角質の間を埋めるセラミド等の脂質が担っています。
これら保湿成分の持つ保水力は強力で、外気の湿度が下がっても水分を保ちます。
肌が乾燥するというのは、
肌の保水力が落ちている
=セラミド等の脂質が不足している
=バリア機能が低下している
ということなのです。
そして、バリア機能が低下した状態では、角質層はじっくりターンオーバーすることができず、
さらに保湿能力の低い角質が育ってしまうのです。
肌が潤っている
=角質層のバリア機能が高い
バリア機能が落ちている時は、保湿成分を補って一時的にでもバリア機能を上げてあげれば、強く美しい角質が育ち、好循環が生まれるきっかけになります。
2-2.紫外線から肌を守る。
紫外線に当ることは百害あって一利なし。
櫻田が信頼する吉木先生も断言していますし、異論は少ないと思います。
紫外線は活性酵素(フリーラジカル)を生みお肌を酸化させます。
酸化はターンオーバーの周期の乱れや、メラニンの過剰生成、炎症、
真皮へのダメージなど、トラブルや老化の引き金となります。
この辺りは角質培養家でなくとも、その悪影響をご存知かと思いますが、
角質培養的ポイントは、紫外線以上の刺激を日焼け対策から受けていませんか?
日焼け止めで肌が乾燥したり荒れたことがありませんか?ということです。
日焼け止めにも沢山の種類があり、
肌への刺激の強さ
紫外線の防御率の高さ
仕上がりの美しさ
落ちない
これらにすべて合格点を満たすものはなかなかないので、
状況毎にこのバランスを考えながら使い分けることが必要です。
紫外線が肌に及ぼす影響と、
紫外線防止策が肌に及ぼす影響と、
紫外線の量や種類、
を考慮して「やり過ぎ」で肌に負担をかけないようにしましょう。
角質層のバリア機能をターンオーバーによって高め、強く美しい肌に育ってもらう。
そのためにはどうしてあげればいいのか?
基本的な考え方や例を提示してみましたが、
応用編では、もっともっと具体的にお話したいと思います。